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慰謝料の滞りや養育費の滞納にも遅延損害金は発生

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慰謝料や養育費にも遅延損害金を請求できる

支払期日に遅れ滞っている慰謝料養育費にも「遅延損害金」が発生する場合があるということはご存知でしょうか。

一般的に慰謝料養育費の請求は知られていますが、慰謝料の支払いが滞ったり、養育費が滞納されている場合に発生する「遅延損害金」についてはあまり知られていないようなのでご紹介したいと思います。

 

そもそも遅延損害金ってなに?

千葉県のラブ探偵事務所の女探偵Nが教える遅延損害金

 

「遅延損害金」とは、支払いが遅れたり支払われないなど、双方で取り決めた支払い期日が守られなかった場合に債権者(請求した人)が損害賠償金として請求できるお金のことです。

債務者(支払う人)は、支払いが滞ったことで発した正当な「遅延損害金」を拒否することはできないので「請求額+遅延損害金」の全てを支払わなければなりません。

「遅延損害金」がある一般的に知られている金融取引では下記のようなものがあります。

 

1.銀行で融資される各種ローン

2.クレジットカードでのキャッシング

3.クレジットカードでのショッピング

4.消費者金融(サラ金)などの貸金業者からの借り入れ

 

その他にも「遅延損害金」が発生する取引や契約は色々あります。

基本的にお金が絡む取引や契約である場合には必ず「遅延損害金」という項目が約款や契約書などに記載されており、そこには支払いが滞った場合の金利も記載がされていますので、今後お金が絡む取引や契約をする場合には約款や契約書などを注意して熟読してみてください。

 

法律で定められた金利と遅延損害金の違い

ラブ探偵事務所の女探偵Nが教える金利と遅延損害金

 

知識が無いと混乱して間違えやすいことなので、ピックアップしてお伝えしておくことがあります。
それは、「金利」「遅延損害金」は全く異なる別のものだということです。

 

「金利」ってなに?

「金利」とは、期日をしっかり守って1日も遅れずに支払っていても残っている元金(借入額)に対して発生するもので、一般的には「利息」のことを指します。

この「金利」借入時の利率が完済(全て返済すること)するまで適用され、「利息制限法」「出資法」という利息を制限することを目的とした異なる2つ法律で上限金利が定められています。

 

「遅延損害金」ってなに?

今回の記事の本題となる「遅延損害金」とは、債務者(支払う人)が債権者(請求した人)と取り決めていた支払い期日を守らず、滞った日数分に対して債権者(請求した人)が被る損害を保証するため「賠償金」と考えてください。

勿論、期日をしっかり守って1日も遅れずに支払っている人は永久的に無縁なものなので安心してくださいね。

 

法律で定められた遅延損害金の上限利率

探偵Nが教える法律で定められた遅延損害金の上限利率

 

相手方と交わした誓約書・示談書・合意書などには、もしも支払いが滞った時のためにも「遅延損害金」に対する次項を記載しておかなければなりません。

しかし、注意していただきたいのは「利息制限法」で定めている「遅延損害金」にも金額によって異なる上限金利があるということです。

下記は、「利息制限法」「出資法」について簡単に説明しています。
それぞれの法律が定めている金利(利息)と、「利息制限法」で定めている「遅延損害金」の上限金利の一覧なので誓約書・示談書・合意書など作成する時には必ず「遅延損害金〇〇%」と記載しておきましょう。

 

利息制限法で定められている金利の上限

「利息制限法」とはお金を貸し借りする際、債権者が債務者に請求する金利(利息)や「遅延損害金」の限度額を制限した法律です。

銀行・クレジットカード・貸金業者からの借り入れは勿論のこと、個人間でのお金の貸し借りに対しても上限金利は適用されます。

 

借り入れた元金に対する分割払いの金利の上限

 

元金(借入額)10万円未満の場合には年20%までが上限金利

元金(借入額)10万円以上100万円未満の場合には年18%までが上限金利

元金(借入額)100万円以上の場合には年15%が上限金利

 

【利息制限法第1条(利息の制限)】

上記の上限金利を超える金額になる時は、その超過部分について無効となります。

 

支払いが滞った時の遅延損害金の金利の上限

「利息制限法第4条(賠償額の予定の制限)」では、金利(利息)に対する「遅延損害金」の割合が1.46倍を超える時は、その超過部分については無効と定められているので、下記が慰謝料の支払いが滞っていた時や、養育費を滞納された時に請求できる「遅延損害金」の上限金利となります。

それぞれ、元金(借入額)によって異なる金利(利息)×1.46倍が上限金利と制限されていることによって、債務者(支払いう人)はそれ以上の金額は請求されないものの、支払い期日を守らずに継続的に遅延や延滞を繰り返している場合は、いざ返済しようと思ったら「遅延損害金だけでも高額になっていた」なんてことになるかもしれませんので注意は必要です。

 

元金(借入額)10万円未満の場合には年29.2%までが上限金利

元金(借入額)10万円以上100万円未満の場合には年26.28%までが上限金利

元金(借入額)100万円以上の場合には年21.9%が上限金利

 

出資法で定められている上限金利

「出資法」「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」という少し長い正式名称であるため、通称として「出資法」と言われています。

この「出資法」は個人や消費者金融などの貸金業者の金銭の貸し借りを規制することを目的にした法律です。

お金を貸し借りする際、個人や消費者金融などの貸金業者は下記に定める次項に違反すると、5年以下の懲役刑と1,000万円以下の罰金刑に処せられます。
さらに、貸金業者が年109.5%の金利(利息)で債務者と契約を交わした場合には刑が重くなり、10年以下の懲役刑と3,000万円以下の罰金刑に処せられます。

 

1.上限金利を超えた借用書を作成してお金を貸した。

2.上限金利を超えた金利(利息)を受け取った。

3.上限金利を超えた金利(利息)を要求した。

 

借り入れた元金に対する分割払いの金利の上限

【貸金業者ではない・個人】

元金(借入額)に関係なく年109.5%までが上限金利
※元金に対しての1日0.3%が上限金利なので、うるう年は年109.8%までが上限金利

 

【消費者金融(貸金業者)】

元金(借入額)に関係なく年20%までが上限金利

 

これで「利息制限法」「出資法」の違いはお解りいただけたのではないでしょうか。

 

遅延損害金がある場合と無い場合の違い

探偵Nが教える遅延損害金がある場合と無い場合の違い

 

「利息制限法」「出資法」で定められている金利(利息)と「遅延損害金」については前述したようになるのですが「遅延損害金」がある場合と無い場合では、金額にどのくらい違いが出るのでしょうか。

300万円一括払いの慰謝料が支払い期日よりも30日遅れたという架空の設定を一例として、「遅延損害金」がある場合と無い場合を考えてみましょう。

 

慰謝料300万円で「遅延損害金」が無い場合

慰 謝 料   3,000,000円
金利(利息)          0円
遅延損害金           0円
合   計   3,000,000円

 

債務者(請求した人)は支払いをどんなに待っても金利(利息)も「遅延損害金」も0円となり、もらえない状態が続くことになるので、長引けば長引くほど割に合わなくなります。

一方、債務者(支払う人)は支払いをどんなに滞っても金利(利息)と「遅延損害金」が0円なので、自由払いや出世払いのような状態になります。

 

慰謝料200万円で「遅延損害金」がある場合

慰 謝 料   3,000,000円
金利(利息)          0円
遅延損害金      54,000円
合   計   3,054,000円

 

慰謝料が100万円以上の場合なので、「遅延損害金」は年21.9%が上限金利となります。

金利(利息)が0円でも、債務者(支払う人)が支払いを遅延すればするほど、債務者(請求した人)は1日の遅延に対して1,800円の「遅延損害金」を請求できますので、30日間の遅延で54,000円365日の遅延で657,000円もの「遅延損害金」を請求できるんです。

一方、債務者(支払う人)は金利(利息)は0円ですが、支払い期日を過ぎて滞れば滞るほど、1日1,800円×滞った日数の「遅延損害金」が発生するので、自分で自分の首を絞める結果となります。
また、滞る日数によっては莫大な「遅延損害金」となるので注意は必要です。

 

探偵事務所現役調査員Nとしては、「慰謝料の支払いが遅れているから現状を調査したい」や、「元配偶者からの養育費が滞っているため滞納請求を検討している」などのお話をよくお聞きします。

もしもの時のことを考えて、滞っている日数に対しての「遅延損害金」に対して取り決めているというご依頼者様は意外と少ないので、これから慰謝料や養育費を取り決めて誓約書・示談書・合意書など作成する時には必ず「遅延損害金」を記載するようにしておきましょう。

 

誓約書・示談書・合意書などを作成するときの注意点

誓約書・示談書・合意書などを作成するときの注意点

 

慰謝料請求を一例に挙げて「遅延損害金」がある場合と無い場合を比較してみるとお解りになっていただけたのではないでしょうか。

「遅延損害金」がある場合には、1日の遅延に対して「遅延損害金」を別途請求できるメリットがあるのは債権者(請求した人)ということになり、「遅延損害金」が無い0円の場合では、期日を守らずに自由払いでも金額は変わらないというメリットがあるのは債務者(支払う人)ということになります。

自分が債権者(請求した人)である場合、支払い期日が過ぎても支払われていないなんて最悪の結果にならないために、もしものための保険として誓約書・示談書・合意書など作成する時には必ず「遅延損害金」の記載はしておきましょう。
もしもの時にも、支払いを待っている期間を「遅延損害金」というお金に換算して請求できるんです。

 

借用書の無い場合も請求できる金利がある

女探偵Nが教える借用書の無い場合も請求できる金利

 

最後にもう1つだけ、金利(利息)にまつわる知識をお伝えしようと思います。
一般的には「遅延損害金」と同様、あまり知られていない情報なので該当する人は多いかもしれません。

それは、借用書がない個人間のお金の貸し借りでも年5%を上限として金利(利息)を請求できるということなんです。

例えば、50,000円貸していて365日後に返済される場合には52,500円までは請求できるということですね。

しかし、友人や会社の同僚などに5%の金利(利息)を別途請求したことによって、その人との関係が壊れてしまったり、友人達や同僚達の間で変な噂が広がったすることもありますので、くれぐれも知識として留め、適用するかどうかは自己判断してくださいね。

 

千葉県松戸市の「ラブ探偵事務所」現役調査員N